斐川町

出雲市にある斐川町(ひかわちょう)は、島根県簸川郡にかつて存在した町で、宍道湖のほとりに位置する市町村の一つになります。
1955年(昭和30年)に、荘原村・出西村・伊波野村・直江村・久木村・出東村が合併して斐川村が発足されて、1965年(昭和40年)斐川村が町制施行して斐川町となりました。
2011年(平成23年)10月1日に出雲市に編入され、同日斐川町廃止になっています。
町内には「出雲縁結び空港」、「荒神谷遺跡」、出雲いりすの丘にある日本三美人の湯の中の一つ 「湯の川温泉」などがあります。
出西窯が有名。



日本海型の気候の影響で、冬季は冬型気圧配置による雨や雪の日が多いが、積雪は少ない。
また春から夏にかけては、山陰独特の湿った暑い日が続くことがありますけど、台風の来襲は比較的少なく、梅雨時には大雨にもなるのですが近年被害は少ないです。
東か西の風が強くなりやすい。
このような気候風土が、水害や冬期の季節風から家屋を守るために、この地方特有の「築地松」を備えた散居住宅を生み出し、その田園景観が四季折々の風物詩を醸し出しています。
本町本部に広がる平野は、全国でも本地域にしか見られない築地松を持つ民家が点在する独特な散居景観が広がっていて、また南部丘陵地には荒神谷遺跡に代表される古代の遺跡が数多くあります。
出雲神話「八岐大蛇神話」で有名な斐伊川の恵みを受け出雲国風土記にも豊かな穀倉地帯であったと記され、古墳も多く、大きな勢力が存在したと考えられています。
荒神谷遺跡から出土した銅剣、銅矛国宝に指定されるなど多くの文化財や史跡、伝統芸能が古くから引き継がれ、歴史、景観、文化などの風情を残しているのでした。



島根の穀倉地帯として発展してきた斐川町は、農業を基幹産業としながらハイテク企業を中心に25の企業を誘致し、島根富士通出雲村田製作所などの大企業もあり、活気に溢れた町です。
平成7年度以降は島根県内の市町村別製造品出荷額トップを保ち、県内の先端産業の中心地として発展していま す。
町内を走る国道9号線、JR山陰本線のほか、島根の空の玄関口・県営出雲空港、また、平成18年11月に開通した山陰自動車道斐川インターチェンジなど、交通の利便は一層充実してきているといえるでしょう。

夕日やしじみで有名な宍道湖に接していて、築地松に囲まれた散居集落が目立ち、米作、花卉・野菜栽培など盛んに行っている自然あふれる町に、出雲と松江を往来する際に訪れてみてもいいかもしれません。