奥出雲

奥出雲町は、島根県の東南端に位置していて、中国山地の嶺を境に鳥取県と広島県が接している山に囲まれた里山の町です。
神話に名高い斐伊川の源流域にある町で、八俣のおろち退治須佐之男命が降臨したと伝えられる出雲神話発祥の地になります。
日本海側の出雲市や松江市からは車で約1時間、瀬戸内側の広島市からは約2時間かけて来れる奥の町
山に閉ざされた閑寂な所ではなく、ぽっかり開けた明るい盆地が広がる、のどかな山里です。
平坦部で概ね標高200〜400m、県境部の高所では200mを超える峰が続き、約1000mの標高差があるため、同町でも気温差が大きいのが特徴です。
高所は夏でも常に冷涼で、山開き後の玉峰山や吾妻山ではキャンプサイトのオープンも。
冬は12月から雪が降り始め、2月の中旬頃まで降雪があり、町全体が雪に覆われます。多いところでは1m前後の積雪も。12月末〜2月末までは「三井野原スキ-場」でスノースポーツを楽しめます。
気軽に立ち寄れる場所ではありませんけど、だからこそ「奥」には人を魅了する力があるといえます。
「奥は源」で、「奥ははじまり」・・・パワースポットという言葉では片づけられない、生きるエネルギーに満ちた所なのです。

奥出雲の魅力

スサノオノミコトが降臨したと伝えられる出雲神話発祥の地である奥出雲町は、神話ゆかりのパワースポットが数多く残っていて、古くから「たたら製鉄」で栄え、今でも世界で唯一「たたら操業」を行い、日本刀の原料となる「玉鋼(タマハガネ)」を生産しており、「出雲國たたら風土記」として日本遺産に登録されました。

豊かな自然と気候に育まれた奥出雲町は食の宝庫です。奥出雲町の清らかな水と仁多米により作り出された地酒は雄大な自然を感じさせる薫り豊かな喉ごしと深い味わいです。
この他にも「和牛」、「そば」、「しいたけ」、「まいたけ」など、奥出雲町には大自然を感じさせる食があふれています。 また、豊かな自然と気候で育まれたお米は、東の「魚沼」、西の「仁多米」といわれる程とても美味しく、奥出雲町のたたらから育まれた循環型農業は日本農業遺産に認定されています。

奥出雲にある温泉はアルカリ性で「奥出雲美肌温泉郷」と呼ばれ、美肌や血行促進、疲労回復にいいとされ古代から薬湯として大切に守られてきました。「日本三大美肌の湯」とされている斐乃上温泉「ヴィラ船通山」、亀嵩温泉「玉峰山荘」、佐白温泉「長者の湯」があります。
奥出雲は古代ロマンを感じながら、心身ともに癒される美肌温泉郷なのでした。

また、神話発祥の地となった船通山・たたら製鉄に関する資料や美術工芸品が展示されている松江藩の鉄師であった櫻井家(可部屋集成館)と絲原家(絲原記念館)、巨岩・奇岩が約2kmにわたり続く大渓谷「鬼の舌震」、町内を南北に縦断し途中の出雲坂根駅には全国で3か所しかない三段式スイッチバックがあるJR木次線などがあり、トロッコ列車の旅も体験することができます。
秋には見事な紅葉と新そば祭りで県内外から多くの観光客で賑わいます。

今でも世界で唯一たたらの炎の燃える町は、清流と高原の気候が仁多米をはじめ美味しい食べ物を育ててきた四季折々に美しい町です♪