日御碕(ひのみさき)

島根半島の最西端の断崖にそびえる「日御碕」は、島根県東部の出雲大社町にある岬です。
島根半島最西端の隆起海食台で、日本海に突出しています。
石英粗面岩から成る隆起海食台地で、日本海の荒波の洗う断崖と、黒い肌の岩礁が印象的な海岸です。
岬の先端に1903年(明治36年)に設置された日御碕灯台があって、高さ43.65m、海面から灯塔の頭上までは63.30mと、日本一の高さを誇ります。
島根半島西端の海岸線は、出雲神話の舞台となった「稲佐(いなさ)の浜」と「日御碕(ひのみさき)」の名で親しまれ、そこから見る夕日は絶景です。

日御碕灯台

日御碕周囲の海岸には柏陵園と呼ばれる松林と遊歩道があり、そこから見える白い灯台は青い空とあいまって「石造りでは日本一の高さ」と、その造形美を際立たせています。
その歴史や文化的な価値の高さから、1998年(平成10年)に「世界の歴史的灯台百選」にも選ばれ、また平成25年には国の登録有形文化財に選ばれました。
真っ白な外壁は、松江市美保関町で切り出された硬質の石材、内壁はレンガ造りで、外壁と内壁の間に空間を作った特殊な二重構造になっています。
灯台内部は公開されていて、頂上部からは日本海を遠く見渡すことができます。
さらに参観料200円を払うことで、灯台の上部まで上がることも可能。
灯台の上は展望台となっており、水平線まで見渡せる勇壮な景色が望めます。
灯台の内部はかなり狭く、163段の螺旋階段で上まで登るのですが最後の方はハシゴのようになっているために子供やお年寄りの方は注意が必要になります!
光度は48万カンデラで、夜間は約40km沖合まで達し、100年を越えた現在でも現役で島根の海の安全を守っているのです。

灯台の南には日御碕神社とその門前町があります。
出雲日御碕灯台から約徒歩10分のところにある日御碕神社は国の重要文化財に指定された社殿があリ、二つの宮は、出雲神話に登場する素盞嗚尊(スサノオノミコト)天照大神(アマテラスオオミカミ)を祀っています。
神社の社殿は権現造りで、最も特徴的なのは社殿全体が朱色に塗られていることでしょう。
青い海と緑の山の中に見える朱の神殿は一見の価値ありです!

付近の海岸はリアス式で変化に富み、大山隠岐(だいせんおき)国立公園に含まれ、また島根半島海域公園もあります。
岬の西部にある経島(ふみしま)はウミネコ繁殖地で、国の天然記念物にも指定されています。
神域のため一般の立入りは禁止ですが、ウミネコが飛び立つ幻想的な風景をみられたら感動すると思います☆

出雲日御碕灯台
・住所:出雲市大社町日御碕1478
・営業時間:午前9時~午後4時30分